2011年9月27日火曜日

ラストチケット



「最初で最後」という言葉はよく聞きますが
これは「最後が最初」という稀なお話です。(長いです)

***

それは、「羊毛とおはな」コンサートチケットの「完売御礼」を書いた直後の14日の水曜日のこと。
お取り置きしていたチケットが2枚、急きょキャンセルになりました。
「完売」と発表する前ならそれほど動じなかったと思うのですが、
日曜日の上越タイムス紙上でも、そら屋取り扱い分については完売と書いていただいており
チケットを必要としている人はまだ居るには違いないけれど、伝達手段に悩みました。
ブログに書くべきか、完売記事に気付いてない方からの偶然の問い合わせを待ってみるべきか。

問い合わせ殺到の混乱は避けたいけれど、
万が一、必要な人に届かないまま売れ残ってはタイヘン!
という不安もよぎり、一刻も早く確実に完売したくて焦ったのが正直なところ。

一日待って翌日、まずはチラシ設置の協力をしてくださったエルマールのKさんに電話。
周辺で買いそびれている方はいませんか、と。
そしてキャンセルチケット発生の告知方法を相談させていただき、
ブログ掲載は数日間様子を見て待つことに。 この時のKさんは、いつもながら頼もしかった~~
「まだ日があるし、2枚くらいすぐ出ると思うよ」。 その言葉の心強さったら。。。

そして早速1枚はKさんの声掛けで求めて下さる方が見つかり (Kさん、Mさん、ありがとうございます!) 
そしてラスト1枚になったところへ、
以前にもご来店下さったことのあるお客様が。。。

「羊毛とおはなのチケット・・・ 完売したとお聞きしたのですが・・・
    当日券などは・・・ (無いでしょうか・・・) 」
「有りますぅ~~~っ!!」
 
もう言葉を最後までお聞きせずにお答えしてたと思います。
嬉しすぎて思わず手を取り合って喜び合った私たちでした。
ペアでなく1枚だけのお求めだったのもよかったです。
行けない片割れの方がおられるのはせつないので、ラスト一枚の時はいつも緊張するのです。


事前にお電話も下さっていたとのことでしたが、こちらの定休日だったのかつながらず
そのまま完売告知が出たとのこと。
おはなさんたちのHPで、もしかしたら当日券が出ることも・・・というようなことが書かれていて
念のため聞きに来てみたのだと。
素晴らしいです。タイミングが幾日かズレていたらお渡しできなかったかもしれないチケット。

でも実は、本当のミラクルは更にその後のことでした。
その時、私の手元の封筒にはキャンセル分も含め、取り置きのチケットが5枚ありました。

当初預かった20枚が完売した後、追加で送っていただいた5枚でした。
そしてその束から一枚を取り出し、何気なく見ると・・・
チケットナンバー 「」 !!
わお☆

届いた時にはナンバリングは気にしてなかったのですが、よく見たら1番から5番が来ていたのでした。
全く無作為に、最後にお求めのお客様に「1枚目」のチケットが渡るなんて。。。
素晴らしいです☆☆☆
このはかりごとのない偶然を、ミラクルと呼ばずして何をミラクルと呼びましよう。。。


ずっと前からの羊毛さんたちのファンでいらっしゃるそうでした。
ずっと「上越に来ないかな、来ないかな」と待っておられたとのことでした。
そういう方の元に、最後の一枚でなく、最初の一枚が、用意されていたなんて・・・。
完売と聞いても諦めずに、足を運んで下さるこの方の想いをちゃんとご存知で。

ホントに、神さまったら。。。 


おまけに、この2枚のキャンセルチケットをお求め下さったお二人は・・・
私の記憶違いでなければ、どちらも同じ苗字!!
ミラクル~~



かく言う私も・・・

当日は開演ギリギリの駆け込みが必至で
したが

以前から待ちわびておられる方々を知っているからには
にわかファンの私などは末席でそっと・・・と
席の確保など誰にも頼まずに伺いましたところ
前述のKさんが私を見つけて下さり

「一番前にひとつ空いているからよかったらどうぞ^‐^」と
わお☆

ほぼ最後に来て一番前のお席って
どうなのよーーーー(/_;)
でも同じく最前列のモモコさんによれば
彼女たちも遅くに来たけどみなさん遠慮されていたのか
空いてたんだって☆

ということで、ミラクル力というより
皆さまからラッキーをいただく力は非常に強いところを
またまた発揮した店主でした(-_-)v

ありがとうございます☆


◆すみません。嬉し過ぎてつい長くなってしまいました。

◆その後、キャンセル待ちの問い合わせをして下さったお客さま
 お役に立てずごめんなさい。
 きっと別のうれしいことがありますように☆

◆画像は、夏の終わりに季節外れに咲いた紫陽花 「隅田の花火」です。

2011年9月26日月曜日

緩みました


このところ、とても疲れていたみたいでした
羊毛さんとおはなさんに癒された翌日は
久しぶりになんの予定も無い休日
こころ緩めたまま、気の済むまで眠り続けました




午後から対応した懸案は結局クリアできなかったけれど
それはそれでやむなしの心境
人生の難しさに比べたらこれしきのこと
別の手段を探すのはそう難しいことではありません

買い出しついでに出かけた直江津の図書館でゆっくりしていたら
曇りガラス越しにも空が晴れた気配
夕日が沈む前に海へと急ぎました



こんな日は海に行くのが一番
やさしい波の音

おおきなおおきな空


女の子がひとり、渚を歩いて行きました
夕暮れに見とれてというのでなく
足元を確かめながら、決意を踏みしめるような、しっかりとした足取りでした

夕焼けと夜が混じり出した水面に溶けることなく
くっきりと歩んで行く後ろ姿でした


***

緩めきって、深呼吸して、リセット完了
秋の愉しみごとに向かって、ぼちっと支度を始めます。

2011年9月25日日曜日

「羊毛とおはな」in高田小町



大満喫でした。
CDで聴くのとは比べ物にならないくらい・・・ というのは当然のことではありますが
生の歌声とギターの音色は、想像をはるかにこえて素晴らしいものでした。
ステージには、ひつじの「おやつちゃん」もスタンバイ。

***

あたたかい空気に満ちた会場でした。
そら屋でチケットをお求めになられた方の中には
ずっと前からのファンだったという方も、今回が初めてという方もおられましたが
チケットを手にされた時の笑顔とか、この日を心待ちにしている想いとかは
それぞれにきらきらと輝いているのがうかがえて
そういう想いを事前に垣間見させていただいていたこともあって
私はなんだか嬉しさや幸福感が倍増なのでした。


シルクのような天使の唄声に包まれていたら
全てのことが 「大丈夫」 と思えました。

隣りにも、後ろにも、会場中に居るあたたかい人たちを感じながら
日頃、張り詰めていたものなどがほろほろとほころんで・・・

想定以上の涙量に困ったり、羊毛さんとおはなさんの掛け合いに笑顔になったり
この上なくあたたかい、しあわせな時間でした。


***

この日は、1曲目の「Over The Rainbow」 で早くもノックアウト。
透き通る歌声が、真っ直ぐに、こころに沁みてきて
2曲目の「ただいま、おかえり」で、えーん。。。 
どうしてこうも涙腺がゆるいのかね(-_-)
ひとりだったら声をあげて号泣間違いなし。

CDで聴いている時は泣いたりしないのに。

むしろ、このやさしくてやさしくて、やさしさいっぱいのこの歌詞で、泣いてなるものか、と
それしきのことで崩れてはおれないのよ、と思ったり。
でも、目の前のおはなさんが放つ輝きとか、真っ直ぐな力強さとか、
声の波動とか、羊毛さんのつま弾く音とのハーモニーとか・・・
歌詞やコトバを越えた何かが、強烈に
作用するのですね・・・ 
不安や心細さへの共鳴ではなく、
希望に向かって一緒に顔をあげて臨むように招いてくれるのは・・・
やはり、天使なのでしょう。。。

天使と魔法使いと神さまには、あっけなく素直です。




今日はもしかして「花」をまとったお客様も多かったでしょうか。
私はいつものお気に入りのお花ネックレスを。
隣席のモモコさんとゲンちゃん親子は、花柄のブラウスと、
たくさんのチビひつじのイラストのTシャツで、羊とお花・ペアルック☆
ゲンちゃんが隣りだったから、また一段とココロほぐれました。
ありがとぅ☆

早じまいにご協力くださったお客様方
ぎりぎりまで片付けを手伝ってくれたらんちゃん
どうもありがとうございました。
感謝☆

2011年9月11日日曜日

完売御礼☆ 




そら屋でお取り扱いしておりました 「羊毛とおはな」コンサート のチケットは
好評につき、追加分も含め完売いたしました!
ありがとうございます☆

CD「LIVE IN LIVING for Good Night 」は、まだ余裕がございます。
ゆるやかなひと時のおそばに。 どうぞお求めください☆



◆画像はお客様からいただいた「ハマナデシコ」
浜に咲く品種だけあって、厚みのある葉っぱは丈夫そうで照りっとしていました。

なでしこジャパン、ロンドン五輪出場権獲得おめでとう!!
楽しみ継続、ありがとう~☆


◆先の日記の「署名」は次回締め切りが12月ですが、ひとまずひと区切りといたします。
ちょっと充電。
一次締め切り後の集約の状況や情勢を見ながら、自分の中でまたフツフツとしたら始めます。
その時は、今回お声掛けできなかった皆さま、どうぞご協力お願いいたします。
また、書類はいつでもスタンバイしていますので、
「自分も一筆書くよ!」という方は是非、いつでもお声掛けいただけたら嬉しいです☆
頂戴した分は、確実に送ります☆


2011年9月8日木曜日

署名

   

「脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会への転換を求める全国署名」
先日、第一次締め切りに向けて、お預かりした90名様分、確かに発送いたしました。

ご協力くださった皆さま、どうもありがとうございました!


店内でのこの署名集めについては、考えさせられることがいろいろとありました。
どなた様にもくつろいでいただくための場所で、社会的な思考や対話を求めること(発祥の地・フランスの本来のcaféは、むしろそういう役割が強かったと聞きますが)、いろんな考え方の方がおられていい場所で、態度表明を求める結果となってしまうこと、 何につけ「署名」というものには抵抗がある方もおられると思います。 気持ち、わかります。私も署名は呼びかけ人や内容を選びますし、デモ、みたいなものは苦手で不参加です。 (長良川の河口堰に反対する「反ダム・アクション」は例外的に楽しかったですが。)

調理の合い間をぬって、なるべく共通認識がありそうな方にお願いしながら、
時にはそこからもう一歩踏み出す勇気をふり絞ったり、絞れなかったり、 時に、摩擦を生じたり、不愉快な思いをさせてしまった方もおられたかもしれません。「安全神話」はこんなにも浸透しているのか・・・と暗澹たる気持ちになることもありました。でも、だからこそ話題に出していくことが大事なのかも、と思ったりしながら声掛けをさせていただきました。

私がすべきは意見の違う人と議論することではなく、賛同できる方の一筆をひとりでも多く頂戴して、届けること。 暮らしの中に訪れた、「NO」と言える唯一の場面を有効に使わせていただくこと。大事なのは行動。被災することなく、変わらぬ日常を送ることができている私たちにできる、ほんのささやかなことのひとつですが、
私にとって、お預かりした90名様の一筆一筆は、とてもとても重いものでした。

***

この署名用紙は「(刈羽原発のある)柏崎市に住む姉からの依頼で」とお客様が届けてくださいました。
原発立地の地元では、こういった署名活動ができるのは「しがらみ」の無い方たちだけなのだと。
実際、そこに家族や友人たちのシゴトがあるから。


でもね、現場の人がどんなに危険を背負ってがんばってくださっても 人間のすることに完璧は無いでしょぅ。
そして「想定外」のことが頻繁に起こる災害大国。

たった一度の事故で、はるか未来まで取り返しのつかない惨事になるその危険性と
引き換えにできるしあわせなんて、無いと思うなぁ。。。
あたりまえにふるさとで暮らし、家庭菜園して、海のもの・山のものをいただいて暮らす、
という自由さえ奪われてしまった方々の姿を、日々、テレビで観て涙する私たち。

あれは、いつ刈羽および上越、そして日本各地で起こってもおかしくないこと。
違うシゴトをつくろうよ。 違うエネルギーでまかなえる社会をつくろうよ。

***

制御でききれていないものを扱いながら、どうして安全ありきと言えるんだろう。

作り出されるのは電気だけじゃない。
放射性廃棄物も生み出され続けているにもかかわらず、
処理方法は確立されていないこと、
各原発での保管場所はほんの数年後にはいっぱいになってしまう見込みであること、
管理・運転・保管に今後もかかりつづける莫大な費用は当然私たちが税金で負担すること・・・
あんまり言われてないよね。。。
温暖化防止に本当に有効だと思っているのかな。
海水を温め続けている原発。おまけに放射能を薄めて混ぜ流し続け。もちろん大気にも。
「薄めて広げる、少しならOK作戦」、今の現地対応でも見られますが、ほんとにやめてください。

復興増税に関して、未来へのツケを残さないために、と政治家が言いましたが、
原発こそがまさに未来永劫にわたる、生存権さえ奪う可能性を持つ重い重いツケなのに。
そのツケを、これで打ち止めにする決断を、
原発のお陰で発展してきた時代の恩恵にあずかってきた私たちが
身を切ってでもしようよぅ。

クリーンエネルギーの先進国では、日本の技術が輸出され実用されているのだと
映画「ミツバチの羽音」で紹介されていました。
持ってんじゃん! と、妙な逆切れの心境でした。
これまで原発の開発推進に注いできたお金と頭脳を持ってすれば、
代替エネルギーで賄う社会だってきっと作れるよ!

要は国が国策として本気で取り組むかどうかなので、要望の声を上げつつ
私はニッポンの技術者と研究者と経済界の方々のかじ取り牽引に期待したい!

そこでこそ、がんばれニッポン☆ 




つい、長々と書いてしまいました。

読んで下さった皆さまありがとうです。

震災からまだ間も無かった頃、
今よりクリーンエネルギーに関する情報も知らなくて
「脱原発」を表明するためには「代替案」が無いと言えないと思っていました。
今も、そう思っている方がおられるかもしれません。
そんな方にはお伝えしたいです。
あの時、お客さまが私に言って下さったこと。

「一市民の自分たちは、NOと言うだけでいいんじゃないかなぁ」
「NO」の声を受けて代替案を考えるのは専門家たちのシゴト。

そっかあ!!
私はすごく肩が軽くなりました。

「ヤなもんはヤ」でいいんです。

今ある原発だって、私たちは
よく知った上でOKサインをしてお願いしたわけでないのですから。
(立地地域では過疎を逆手にいろんな策が取られたと思いますが)


悩みながら話題にする中で
皆様からいろんなことを教えていただきます。
ありがとうございます☆

2011年9月6日火曜日

後日談いろいろ



仕込み上がりの空に月

昼ごろまでは強めの雨が残っていた上越ですが
午後には久しぶりに晴れ晴れとした青空が広がりました。

今回の台風12号がもたらした被害のニュースにただただ言葉を失いながら

変わらぬ日常を送れることの尊さを想って見上げる、うつくしい空です。

◆映画「サラエボ、希望の街角」
「紛争後」を描いた作品として、なかなか深かったです。
再建された街での暮らしの表面を映しながら、その奥底にあるものを確実に伝えてきます。
「再生」の道はやはり険しく・・・ けれど、そこには確かに希望がありました。
選ぶことのできなかった強いられた過去と、今、自らの意志で選ぶことのできる未来。。。
今を一歩ずつ重ねて生きて行くのです。
痛みを携えながら、
決断しながら、友と分かち合いながら、前を向いて。
主人公・ルナの人生の断片、通過点をそっと見守りながら、励まされるような
そして、やっぱ持つべきは友(女友達)だよねっ☆ と 
深刻さを振り払い、明るい次元に勝手に集約して、店の片づけと仕込みに戻りました。

感謝と希望を胸に。

◆梅シロップ
何に感謝って・・・日々たくさんあるのですが
先日、仕込んだ瓶をうかつにも割ってしまったことを書きましたが
それを読んでくださったお客様からナント! 青梅を頂戴しました!!
大感激☆☆☆
ブログを読んでいただいていることも嬉しかったですが、まさか冷凍梅をお持ちの方がおられようとは!
それを提供してくださる方がおられようとは!!
もう大感動です☆☆☆
冷凍すると細胞が壊れてエキスが出やすくなる上、保存もきくのですが、
「今年は忙しくてなかなか漬ける作業ができなくて」と、
お気遣いもあっておっしゃって下さったお言葉に甘えさせていただきました。
残暑のある間にお出しできるように即日、仕込みました。

今度こそ、取り扱いは慎重に。 
この夏「もう一回飲みたい!」もしくは「まだ飲んでない!」という皆様、待っててください☆

◆「羊毛とおはな」チケットについて
そら屋預かり分は残りわずかに迫っておりましたが、追加でもう少々いただけることになりました♪
こちらのお求めはどうぞお早めに☆

火打山



久々の妙高山。
珍しく南堀から。こちらからだと、
いつもの西堀からは見えない火打山も見えるのですね。
右奥に小さくぴょこっと見える三角が火打山。
妙高山には登ったことがありませんが、 火打山には随分前に一度だけ。

私の短い登山歴の中では、一番のチャレンジでした。
ネパールでのゆっくりトレッキングよりも断然キツかった!
登りは一歩一歩の積み重ねですが
山頂から一気の下りはとてもこたえました。
以来、左膝はウィークポイントです。
でも、憧れの山小屋泊まりの朝は
紅葉に初霜が降りた素晴らしい高谷池でした。

また、登れるひとになろう。

***

あの時、一緒に登ってくれた友には今も感謝しています。
ありがとう。